年を重ねると日々コンディションの重要性を身に染みて感じます。。
学生時代は少し無理をして徹夜したり遅くまで遊んだりしても、
翌日なんとか過ごすことができましたが、今はそんなことをすると翌日は全く動けません。。(´_ゝ`)
逆ににコンディションが良いときは、ものすごく仕事が捗ったりプライベートも充実します。
自分のコンディションをもっと上手にコントロールできたら、毎日がもっと楽しく充実した生活を送ることができそうです。
オイコノミアの「ベストコンディションになる!経済学」では、
経済学を使ってベストコンディションをつくる方法を紹介しており、参考になったので紹介させていただきます。
たまたま「今日はコンディションが良い!」
ではなく、自分でコンディションを操るテクニックを身につけましょう!٩( ᐛ )و
ベストコンディションになるために失うものを考える
トレードオフ
最近はなかなか外食に行くことができない日々が続いていますが、友人とリモートで飲み会をしたり夜遅くまでゲームをして楽しむようなことも増えていると思います。
夜遅くまでお酒を飲むとその時はとても楽しいですが、翌日のコンディションは下がってしまいます。
当たり前のことですが、経済学ではこのような場合、
「その場の楽しさ」と「翌日のコンディション」はトレードオフの関係にあると言えます。
トレードオフとは「一方を得たければもう一方を諦めざるをえない両立できない状態」
と定義されています。
経済学は選択の学問と呼ばれるくらい「選択」は重要なキーワードです。
友人に今日は徹夜で飲み明かそうぜ!
と誘われたときには次のような選択があると言えます。
・その場の楽しさを得るために翌日のコンディションを諦める
・その場の楽しさを諦める代わりに翌日のコンディションを得る
自分にとっては両方とも良い選択だけど、どちらも100%を追及することはできませんよね。
ここで重要なことは、
「徹夜して翌日のコンディションを諦めることは良くない」ということではありません。
大切なことは「一長一短の関係を理解しているかどうか」です。
時には翌日のコンディションを諦めてでもその場を楽しむことの方が大切なこともあると思います。
つまり、失うものを理解したうえで選択することが大切です。
愛読している「心と体にすーっとしみこむミクロ経済学」では、トレードオフは以下のように説明されていました。
【選ばなかったことを大事に思う】
どんな選択にもトレードオフが伴います。何かを選ぶときには、必ず、ほかの何かをあきらめることになります。
経済学では、何かを選択したときにあきらめたことを、その選択の費用であるとみなします。
より厳密に言えば、ある選択の費用とは、その選択をしなければ支払わずに済んだ金額と、その選択をしなければ選べたほかの選択肢がもたらす価値の最大値との合計です。
つまり経済学は選ばなかったことの価値を、選んだことの「費用」として認識することで、選ばなかったことを大事にしているのだと言えるでしょう。
この文章を読んで、改めて先ほどのケースを考えてみました。
・その場の楽しさを得るために翌日のコンディションを諦める
という選択肢を選んだ場合、失うものは翌日のコンディションだけではありません。
もし、翌日のコンディションが良ければ、朝食においしいコーヒーとホットドッグを作れるほどの体力があったかもしれません。
朝食をしっかり食べることで頭が冴えて勉強も捗るでしょう。
このとき、その場の楽しさを得るために失ったもの(費用)は
・ベストコンディション
・おいしい朝食
・捗った勉強時間
と言うことができます。
常にそこまで考えて選択するのは大変かもしれませんが、
「ベストコンディションになりたい!」
が優先事項であれば、トレードオフを考えることで、自分の行動も変えることができると思いました( ..)φ
ベストコンディションになるためには自分を知ること
情報の非対称性と信頼財
みなさんはコンディションを整えるために行っていることはありますか?
サプリメントや健康食品を毎日食べている人もいると思います。
サプリメントに興味があっても本当に効果があるのか?と心配してしまうこともありますよね。
売り手やサービスの提供側はいろいろな情報を持っていても、買い手(消費者)は情報がわからないため選ぶことが難しい。。
このような状態を経済学では情報の非対称性と言います。
また、「よし決めた!」といざ買ってもやっかいなことがあります。
それは買って使ったあとでも効果が分かりづらいということです。
サプリメントを飲んだから調子がいいのか、
昨日早く寝たから調子がいいのか、
天気が良いから調子がいいのか、、
このように消費したあとでも質の判別が難しいものを経済学では信頼財と呼ぶそうです。
ゲスト出演していた武井壮さんは、みなさんもご存じのようにベストコンディションの代表者のような方ですが、
武井さんは毎日自分の体温や、その日の気温や天気、睡眠時間などをチェックしており、自分のコンディションとどのような関係があるかデータをとっているそうです。
そうすることで、
・体はだるいが頭は冴えている日
・頭は冴えているが体がだるい日
・体も頭も冴えている日
・体も頭もだるい日
があることがわかったそうです。
着る服の素材でコンディションが変化することもわかったようです。
コンディションが悪い原因がわかれば、それに対応することができるので、自分の状態を知ることはとても大切だと感じました。
毎日体温や気温のデータを取ることは難しいかもしれませんが、
例えば何時間寝たら自分は一番体調が良くなるのか、天候によって体調の変化があるのか、など少しでも自分のことを知ることで、コンディションをコントロールできるようになるかもしれません。
ベストコンディションになるように自分を追い込む
明日はベストコンディションでありたい!と思っていてもついつい夜更かししてしまうこともあるますよね。。
トレードオフについて考えて、頭では理解できているけどその場が楽しくて結局誘惑に負けてしまい翌日のコンディションは最悪、、というケースは誰でも経験したことがあると思います。
このように遠い将来の利益よりも目先の快楽を優先してしまいがちな人間の非合理的な行動のことを双曲割引と言います。
「1年後のスリムな姿よりも目の前のケーキに負けてしまう」なども双曲割引の代表的な例ですね。
コミットメント
頭ではわかっていてもどうしても目先の快楽を優先してしまう、、
こんな時に経済学では、コミットメントという方法を使います。
コミットメントという言葉は耳にしたこともあると思いますが、
経済学では、自分の行動をあらかじめ約束することで、選択の余地をなくし目標を達成させることと定義されています。
例えば、「1年後に必ず今よりもスリムになる!」という目標を掲げた場合、
それをやらざるを得ないような仕組みをつくるとしたらどのような方法があるでしょうか?
私の場合は、
・もし、甘いものを食べていたら妻に本気で叱ってもらうように頼む
→本気で叱られたくないので甘いものを食べるのをとどまるはず
・友人や家族に目標を伝える
→目標を達成できなかった時に、意志が弱い人間と思われたくないから何としても頑張る
・スリムな服を先に買う
→達成できなかったら、買った服が無駄になるので何としても頑張る
こんな感じで設定したらやらざるを得ない仕組みが作れそうな気がしました。
受験生が「~大学に絶対に受かる!」と周りに公表することも有効なコミットメントになるようです。
重要なポイントは、努力せざるを得ないような設定でないと効果がないということです。
全然怒られても怖くない人に頼んでは意味がないし、
意志が弱いと思われてもいい人に目標を伝えても効果は期待できません。
絶妙な設定が必要です( ..)φ
ちなみに武井さんの場合は、このように双曲割引の問題に直面した時は、
目標を達成するために継続できないのは、飽きてしまうからだと考え、自分を飽きさせないようにすることを意識していたようです。
自分を飽きさせないために1でも積み上げることができたらそれでOKというルールを作っていたそうです。
とてもストイックな方であるという印象がありましたが、メンタルが強いから目標を達成できるのではなく、弱いからこそできる方法を考えた結果だという言葉が印象的でした。
人間は大きい目標や遠い目標だと頑張れないことがあるけれど、細かくゴールを設定することで、結果的に遠い距離まで到達できることがわかっており、コミットメントだけでなく、このように細かくゴールを設定する方法も双曲割引の問題を解決するためには有効であるそうです。
最後に
今回はベストコンディションを作るという観点から、
・情報の非対称性、信頼財
・双曲割引、コミットメント
などを紹介しましたが、様々なケースでこの考え方は使えそうですね。
どの概念も一度は経験したことがあったり、当たり前のように感じることもありますが、これらの考え方を自分の手札のように持っておくことで、いざ問題に直面した時にそれを解決する手助けになるかもしれません。
他にも経済学を使った問題解決方法について紹介しているのでぜひ参考にしてみてください ^^
it-rpa.hatenablog.comit-rpa.hatenablog.com