Web Analytics Made Easy - StatCounter

Economics Of TEC

RPA,経済学,IT技術などに関する情報を発信しています。

食欲の秋!おいしさ倍増の経済学

f:id:WillSpecter:20200921183223j:plain

 2012~2018年頃までやっていた「オイコノミア」という芸人の又吉さんがやっていた経済番組がとても好きで、最近はちょっとした時間に見返して楽しんでいます。

オイコノミア ぼくらの希望の経済学

今回は「食欲の秋!おいしさ倍増の経済学」という放送回を見返しました。

 

食欲の秋は食べたいものがたくさんありますが、経済学を知ることでもっとおいしく食べることができるかもしれません^ ^

価格が高いものはおいしい? 

f:id:WillSpecter:20200926154435j:plain

「今日は頑張ったからご褒美においしいものを食べよう!」

 

と思った時、ちょっと贅沢して高いお肉を買ったりしますよね。

理由は簡単で、価格が高いとおいしいと期待ができるからです。

 

でも価格が低くてもおいしいお肉ってありますよね。

 

値段と味は比例する関係にあるのでしょうか?

認知的不協和

経済学では価格と自分にとっての価値は切り離されていると考えられています。

 

ピカソの絵でも自分にとって価値がなければ買いません。

でも価格が高いので価値があると思いますよね。

 

きっとノリで買ってしまったら、家に帰って後悔してしまいそうです。 

 

このように、矛盾するに2つの認知をかかえることによって不快な状態になること

認知的不協和と言います。

 

思い切って価格が高いお肉を買ってみたけど、「あんまりおいしくない。。」となった時、自分の中で矛盾が発生します。

 

そんな時人間は「この味がおいしいということではないのか?」や「最近の流行りはこういう味なのではないか?」などなど自分の中で折り合いをつけようとします。

 

イソップ物語で、きつねが木に実っているぶどうを食べようと頑張ったけど、結局取ることができず「あのぶどうはきっと不味いだろう。」と考えて諦める話があります。

 

これも認知的不協和が起こったために自分の中で折り合いをつけていることになります。

ウェブレン財

経済学では基本的には価格が安いと欲しくなると考えられています。

しかし、価格が高いからこそ買ってしまうということもありますよね。

 

デートの時に見栄を張って高い注文をしてしまうとか。。

 

このように自分の経済力を誇示するために消費する贅沢品のことをウェブレン財といいます。

 

認知的不協和やウェブレン財を例に考えましたが、

「価格が高いものがおいしい」とは一概には言うことができなさそうですね。

 おいしさと安全性の関係とは?

f:id:WillSpecter:20200926155348j:plain

みなさんはカレーを作る時はスパイスなどにこだわりますか??

本場の味が食べたくて専門店に通う方もいると思います。

 

インドではおいしいスパイスでも、農薬の関係で日本では輸入規制がかかっているスパイスがたくさんあるそうです。

 

人間はおいしいものを食べたいという欲求があります。

それと同時に安全に食べたいという気持ちもありますね。

 

おいしいものを自由に食べることと安全性の確保トレードオフの関係にあると言えます。

 

トレードオフとは何かを得るためには何かを失うということです。

 

先ほどのスパイスの例では日本は特別に安全性を保つための規制が厳しいと思ってしまいますが、日本のお茶も90年代にヨーロッパで残留農薬が問題となり規制がかかったことがあるそうです。

愚行権

スパイスの例では国が輸入に規制をかけていましたが、個人としても食べ過ぎ飲み過ぎなどは規制が必要です。

 

おいしいものはついつい食べ過ぎてしまいます。

お酒も飲み過ぎは良くないとわかっていても結局飲み過ぎてしまったり。。

 

このように、

他人から愚かだと判断される行為でも自分が満足であれば自由を行使できる権利

のことを愚行権といいます。

 

全てを規制すると自由がなくなってしまいます。

 

しかし、愚かな行為をどこまで自由にやってよくてどこから規制すれば良いのかということは難しい問題ですね。

リバタリアンパターナリズム

どこまで自由を許してどこから規制をするのかという問題を解決する方法として

リバタリアンパターナリズムというものがあります。

 

これは、

直接的な規制をせず選択の自由を残したまま人々を望ましい方向へと誘導する考え方

のことです。

 

例えば、

「おいしいものを食べたい。でも食べ過ぎを防ぎたい。」

 このような場合に、メニュー表にカロリーを表示する。

などの解決策があります。

 

直接的に規制はしていないし、メニューには大盛りができる自由も残しています。

でもカロリーを表示しておくことで、「食べ過ぎたらダメ」と誘導しているのです。

NUDGE 

リバタリアンパターナリズムの手法として、行動経済学者のリチャード・セイラーNUDGEという方法を産み出しました。

 

NUDGEとは肘でそっとつつくという意味があり、無理やり引っ張るのではなく肘でつんつんとつついてアドバイスをするということです。

 

レーンから自分の好きな食事を取って会計に進む食堂を例に考えてみます。

 

規制:ヘルシーな食品以外置かない

自由:脂っこいものも食べたい

 

上記の規制と自由の問題を解決するためのナッジは

レーンの初めの方にヘルシーな食べ物を置いて、最後に脂っこいものを置く

などが考えられます。

 

ナッジは内心ではやめたいけどやめれないときに有効な手法となります。

規制があるからこそおいしくなる? 

f:id:WillSpecter:20200926155657j:plain

おいしいものを食べることと安全性を確保するために様々な規制があったり、

規制の方法もいろいろあることがわかりました。

 

しかし、そもそも規制をしたら自由がなくなるとは一概には言えません。

レギュレイトリー・プッシュ

ルールがあるからこそ、ルールの中でもっと良いものやおいしいものを作ろうとなることがあります。

 

このように法律で規制された不自由を乗り越えようとして研究開発が促進されること

レギュレイトリー・プッシュといいます。

 

例えば日本では食品衛生法によりフグの肝が禁止されましたが、禁止されたことでフグの無毒化の研究が促進されたそうです。

そのおかげで地域によってはおいしく安全に食べることができるようになりました。

 

ルールがあるからこそスポーツは楽しめるし、字数制限があるからこそ俳句は美しくなりますね。

 

食事に関してもそういった背景を知ることで、今までとは違ったおいしさを感じることができるかもしれません。 

最後に 

今回は「おいしさ倍増の経済学」というテーマで学びました。

 

自分にとってのおいしさとは何か考えさせられるテーマでした。

 

安全性を重視したり、健康を重視したり。少しくらい危険でもとにかくフグの肝が食べたい!などなど。

 

ちなみに行動経済学では手間をかけたものは、価値を高く感じると考えられているそうです。

 

おいしさ倍増のために、あえて手間をかけて料理してみるのも良いかもしれません^ ^

 

個人的には、規制された不自由を乗り越えるために良いものが生まれるという部分が印象的でした。

 

今年は本当にたくさんの規制がありましたね。

旅行に行けなかったり、行きたいお店に食べにいけなかったり、会いたい人に会えなかったり、、

 

こんな不自由な今だからこそ生み出されるものだってあるはず。。

それは社会的なものかもしれないし、自分の家や仕事の中かもしれません。

 

お家時間が増えたことで始めたこのブログもこれからはレギュレイトリー・プッシュと呼ぼうと思いました٩( ᐛ )و

 

他にもオイコノミアの記事についてまとめているのでぜひ参考にしてみてください^ ^ 

it-rpa.hatenablog.com