2012~2018年頃までやっていた「オイコノミア」という芸人の又吉さんがやっていた経済番組が好きで、最近はちょっとした時間に見返して楽しんでいます。
今回は「ファッションの経済学」について学びます。
おしゃれに興味がある方もないと思っている方も、経済学を使って別の視点からファッションについて考えることで、新しい発見があるかもしれません^ ^
日常で使える知識がたくさん詰まっているのでぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです!
流行はどうして起きる?
ファッションと流行は切り離せない関係ですよね。
そもそも流行はどうして起きるのでしょうか?
経済学で流行が生まれる仕組みを考えてみます。
デザインAという洋服が完成したとします。
この服は今までにはない素敵なデザインですが、開発量が結構かかったので価格は高めに設定して売り出すことにしました。
オセロを例に考えてみると、黒色の石の中に1つだけ白がある状態です。
価格は高めに設定しましたが、おしゃれに敏感な人が気に入ってくれて、何とか開発料の元を取ることができました。
開発料の元がとれたので、洋服の価格を下げることにしました。
すると、価格が高いために購入を諦めていた人や、ファッションにあまりお金をかけたくないと思っていた人たちが購入するようになりました。
初めは1つだけだった白が徐々に増えていきます。
さらに価格が下がることで、どんどん購入する人が増え完全にデザインAが世の中に広まりました。
今度は別のデザインBが開発されました。
おしゃれに敏感な人が購入し、角に赤い石が置かれます。
あとは先ほどと同じですね。
これが流行が生まれる仕組みなのです。
スノップ
オセロの角に1つ石が置かれた時、値段が高くても購入する人達がいます。
少数派が嬉しいというグループです。
このようなタイプをスノップと呼びます。
スノップは人と違うことに価値を感じるという意味合いがあります。
他の人が持っていると価値が下がると感じてしまう人もスノップタイプと言えますね。
バンドワゴン
スノップとは反対に、周りの人がみんな着ているから欲しいと感じるタイプをバンドワゴンと呼びます。
バンドワゴンは人と同じことに価値を感じるという意味合いがあります。
行列ができているお店に入りたくなる人はバンドワゴンタイプと言えますね。
どのような戦略で売る?
もし自分が服屋さんになったとしたらどのような戦略を選びますか?
スノップタイプの人向けにデザインした服を売ることを考えてみます。
値段はどのように設定しますか?
もしかしたら、ライバル店が似たようなデザインの服を低価格で売る可能性もあります。
そうなると価格競争が起こって洋服の値段はどんどん下がっていきます。
差別化・独占力
大事なことは他の商品と明確な価値の違いを提示することです。
つまり差別化ですね。
差別化しないと自分が付けたい価格をつけることができません。
差別化によって他にはない商品を作ることで、競争相手をなくすことができる独占力がつきます。
ある企業の型破りな価格設定
番組ではある企業の型破りな価格設定方法について紹介されていました。
この企業では原価などは一切見ないで、洋服を見た瞬間に「この服は◯◯円!」と値段をつけているそうです。
通常洋服の価格設定は「生地代・デザイン料・縫製料・輸送料」などに利益を上乗せして価格を決定します。
しかし、この企業では「いくらなら消費者が買いたいか?」を考えて価格を設定しているようです。
面白い値段の付け方ですよね。
利益は出るのでしょうか?
時には原価と定価が同じ位の値段になることもあるようです。
そんな時は見た目や着心地を変えずに、作り方やパターンの考え方をもう一度分析して考えて工夫をしながら理想に近づけていくそうです。
この企業は「消費者がいくら出しても良いか」ということを基準に値段設定を行うことが差別化となり、もはやライバルは関係なくなっています。
これぞ独占力ですね。
独占状態にあれば、わざわざ値下げをする必要はありません。
「このお店に行けばここにしかないものが買える。」
このような経験が繰り返されることでブランドとして信頼されて定着していきます。
消費者に起こっている変化
家計の中で洋服に使うお金の割合は年々下がっています。
服の価格が下がったことが原因として考えられますが、それだけではありません。
消費者にとってファッションの意味が変わってきているようです。
経済学では地位財という言葉があります。
これは他人と比較することによって自分にとっての価値が変化する財のことです。
家を例に考えてみます。
◆自分は6千万円の家に住んでいて、周りの人は8千万円の家に住んでいる
◆自分は4千万円の家に住んでいて、周りの人は3千万円の家に住んでいる
どちらが嬉しいですか?
普通に考えると6千万円の家の方が豪華なのに、多くの人は4千万円の家の方が嬉しいと答えるようです。
4千万円と答えた人にとっては、家というものは他人と比較することによって自分の価値が変わっているので地位財になるようです。
地位財については以前の記事でも紹介しました。
服はこれまで地位財の性質がありました。
ファッションに興味がなくても地位財に引っ張られることで、みんなに合わせ服を購入するケースが多かったのです。
しかし、最近はその傾向が薄れてきており、 「安くて格好良く着れる」が主流になってきているようです。
新しいサービス
最近のアパレル業界ではあるサービスが流行っています。
洋服のレンタルです。
・携帯操作で洋服が家に届く
・月額で新品の服が家に届く
・クリーニング不要
・スタイリストによるコーディネート
・気に入った服は買取可能
このような仕組みがとても人気なようです。
導入する企業は不安もあったそうですが、サービス契約をした70%がこのメーカーの新規顧客だったそうです。
在宅時間が増えた今、このようなサービスは今後さらに伸びるかもしれませんね。
最後に
今回は「ファッションの経済学」というテーマで学びました。
洋服レンタルについては我が家でも導入してみようと話し合っています٩( ᐛ )و
ちなみに新サービスが気になったので色々と調べてみたのですが、
・ベビー用品のレンタル
・高齢の方や介護が必要な方向けのファッションブランド
などなど、今まで考えたことのなかったようなサービスが実際に提供されていました。
日常の不便さや誰かの役に立ちたいという思いが新しいサービスとして生まれるのはすごいですね。
今回は以上です!
最後まで読んでいただきありがとうございました^ ^