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Economics Of TEC

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業務改善にも使える「ECRS」の原則とは

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現在、中小企業診断士の勉強を進めているのですが、運営管理という科目では、「ヒト・モノ・カネ」のうち、「モノ」に焦点を当てて、商品やサービスの生産方法について学びます。

 

その中で、生産の改善を行う上での考え方として、「ECRS」の原則があります。

 

これは、生産改善だけではなく、デスクワークや営業業務など多様な業務活動を改善する上でも活用できる原則です。

 

実際に、私は業務の自動化ツールであるRPAの導入や開発をしていますが、RPAでの開発案件については、事前にECRSの原則での分析を行っています。その結果、ロボットありきの業務改善ではなく、業務の見直しを行いながらより業務改善効果を高めることができています

 

✓業務の生産性を向上させたい

✓残業をできるだけ減らしたい

✓RPA化を検討している

 

という方は、是非ECRSの原則に照らし合わせて分析してみてください!

 

それでは、ECRSの原則について具体例も含めながらご紹介させていただきます。

 

ECRSの原則とは

ECRS(イクルス)の原則とは業務プロセスを4つの視点から改善するためのフレームワークです。

 

E(Eliminate)=排除:無駄な作業をなくせないか?

C (Combine)=結合:複数の作業を一緒にできないか?

R(Rearrange)=交換:作業の順番を変えることで効率化できないか?

S (Simplify)=簡素化:作業をより簡単にできないか?

 

以上4つの英単語の頭文字から「ECRS」の原則とよび、この順番で分析することで業務改善の効果が大きくなります。

ポイントは、E → C → R → Sという順番で分析を行うことです!

 覚え方は"ないじゅか"です^^

(なくせないか、一緒にできないか、順番を変えれないか、簡素化できないか)

ECRSを使った改善例

それぞれの視点での改善例についてご紹介いたします。

E(Eliminate)=排除:無駄な作業をなくせないか

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✓普段行っている業務の目的を改めて見直す必要があります。単に「引き継がれたから」という理由で業務を行っている場合は要チェックです!

 

(1)会議の排除

定例会議を行っている場合に、普段のメールのやり取りや掲示板での案内で十分な場合は、頻度を減らしたりなくすことができるか見直してみましょう。

 

(2)仲介役の排除

いつの間にか、部門と部門の間に自部署が入って仲介していることがあります。直接やり取りしてもらうことができないかを検討・依頼してみましょう。

 

(3)郵送の廃止

近年は見積書や覚書など、電子データでも締結が可能なケースもあります。法務部に確認して問題がなければ、電子データでやり取りすることで、送料や郵送の手間をなくすことができます。

 

C (Combine)=結合:複数の作業を一緒にできないか?

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✓複数の業務を一つにまとめて、縦割り構造をなくせるか検討します。

 

(1)会議や打ち合わせを統合する

各チーム会議とグループ会議をそれぞれ別で設けていたが、チーム会議をなくしてグループ会議にまとめることで、会議の回数を減らすことができます。全てまとめることができなくても、頻度を減らすなどの工夫で効率化に繋がります。

 

(2)複数人が行う作業を一人が行う

部門内の全員が書類を提出しなければならない場合、部門内で回収係を決めることで、各自が提出しに行く手間を削減できます。また、各部門で行わなければならない作業を一つの部門で集約して行う、などが挙げられます。

 

(3)複数の作業をまとめてを行う

新規アイテムや新規顧客をシステムに登録する作業をその都度行っている際に、業務の最後にまとめて行うようにすることで、業務が効率化できるケースがあります。

 

R(Rearrange)=交換:作業の順番やツールを交換できないか?

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✓業務フローやスケジュールの見直しをすることで効率化できるかを検討します。

 

(1)ルートやフローの見直し

営業ルートや業務フローの見直しを行い順番を変えることで、効率化され大幅に時間を削減できるかもしれません。現在行っている業務を洗い出すことで、効果的なフローを作成することができます。

 

(2)ツールの変更

これまで、パソコンでしかできなかった業務がスマートフォンでできるようになることで、業務が効率化される場合があります。また、紙で準備していた資料を、電子化することで、会議の準備や紙のコストを削減することができます。

現在はAIやOCRの技術が発展しているため、ツールを見直すことで今までできなかったことでも実現可能になる場合もあります。 

 

S (Simplify)=簡素化:作業をより簡単にできないか?

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✓業務自体はなくすことができなくても、簡素化できる箇所があるかを見直します。

 

(1)データ入力項目の簡素化

申請書類など、「この情報は本当にいるの?」というものがあります。もう使われていない、という項目であれば、削除するように見直すと良いかもしれません。また、システムによっては、デフォルトを設定することで、ユーザーが入力する手間を減らすこともできるので、検討してみると良いかもしれません。

 

(2)議事録の簡素化

会議の議事録について、発言した内容を網羅するように記載すると、作成に時間がかかってしまいます。「そもそも、この会議に議事録が必要なのか?」を検討し、必要となった場合でも、質問事項や今後のTodoだけに抑えることができるか検討してみましょう。

ひとこと

今回は4つの視点から業務を分析する方法について学びました。業務改善を考える上で、どうすれば簡単にできるか?ということは考えることが多いと思います。しかし、その上流段階として、「なくす、一緒にする、順番やツールを変える」という視点も必要だということがわかりました。

 

私は、中小企業診断士の学習でこの原則を知りましたが、普段の仕事でも活かせる場面が多々あると感じています。

 

学習した内容をインプットするだけではなく、日々の業務でアウトプットすることで、自分の使える知識として定着させたいと思います٩( ᐛ )و

 

中小企業診断士の学習はこちらの参考書にお世話になっています。

隙間時間に勉強できるように重要な論点が1ページにまとめられているため、学習しやすくとてもおすすめです!

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また、中小企業診断士の概要や私が興味を持ったきっかけについても記事にしていますので、興味のある方は読んでみてください(^^)

 

it-rpa.hatenablog.com