こんにちは、ウイルです!
これまで何度かTEDのおすすめスピーチを取り上げてきましたが、今回は、教育をテーマとした「成功のカギはやり抜く力」について取り上げます。
実は、このスピーチは2013年のものですが、これまで2000万回以上も再生されており、TEDの中でも人気が高いものです。
*TED:アメリカの非営利団体が配信している世界各国の知識人によるスピーチ動画のことです。一度は目にしたことがある人もいるかもしれません。プレゼンの仕方にも注目がされています。
ハーバード大学を卒業してコンサルタント、教師、心理学者になったアンジェラ・リー・ダックワース氏が、難題に粘り強く取り組みやり抜く力であるという「grit(グリット)」理論について語ります。
何か壁に直面した時、教育に悩んだ時に見ていただけるとヒントになるかもしれません。
本ブログでは、スピーチの内容についてまとめていますので、是非参考にしてください。
テーマ:「成功のカギは、やり抜く力」
動画の時間:06:01
スピーカー:アンジェラ・リー・ダックワース氏
内容
IQだけが優等生と劣等生の違いではない
ニューヨークの公立中学校で、1年生に数学を教えました。
衝撃を受けたのは、IQだけが優等生と劣等生の違いではない、ということです。
成績がとてもよかった生徒でも、それほど高いIQではない子もいたのです。頭がすごくよくても成績の良くない子もいました。
27歳で経営コンサルをやめて教師についた スピーカーのアンジェラさん。IQと成績は一概にも比例しない、ということに気づいたようです。
そこで私は考えたのです。
中学1年の数学で習うことは確かに難しい「割合、小数、平行四辺形の面積」でも、こうした概念の習得は不可能なことではありません。
どの生徒も十分な時間をかけて一生懸命勉強すれば、習得できるのです。
それほどIQが高くなくても成績が良かった子は、一生懸命勉強した証ですね。
特に教育現場ではIQという一つの要素で優秀かどうかを決めるのはナンセンスかもしれません。
やり抜く力が成功を左右する
アンジェラさんは、「教育で必要なのは動機付けであり、心理学の観点から、生徒や学習についてもっとよく理解する必要がある」という結論に至り大学院で心理学について学びます。
教育困難な地区で働く新米教師を調べて、どの教師が学年が終わるまで教えるのを続けていて、そのうち誰が生徒の学習成果をあげるのに最も成功するか考えました。民間企業とも提携して調べました。どの販売員が仕事を続け、そして誰が一番お金を稼ぐか。
こうした様々な状況においてある一つの特徴が大きく成功を左右していました。それは社会的知性ではありません。ルックスでも身体的健康でもIQでもありませんでした。やり抜く力です。
生徒に限らず、色んな調査から良い成績を残したり成功するためには、「やり抜く力」が重要だという結論に至りました。
具体的にやり抜く力とはどのような意味でしょうか。
やり抜く力とは、超長期目標に向けた情熱や忍耐力で、スタミナがあることでもあります。やり抜く力は 明けても暮れても自らの将来にこだわることです。その週だけとか、その月だけではなく、何年もの間一生懸命に取組み、その夢を実現することです。
やり抜く力は、短距離走ではなくマラソンを走るように生きることです。
目標とそれを継続する忍耐力こそが成功の秘訣、ということですね。
超長期的な目標、皆さんはお持ちでしょうか?
また、何年にも渡り継続していることはありますか?
・・・飽き性で好奇心旺盛な私には耳が痛い言葉です・・・泣
やり抜く力を育てるには
具体的に「やり抜く力」を育てるにはどうしたらよいでしょうか。
毎日 親御さんや先生に聞かれます 「子どものやり抜く力を どう育てるか? 学習意欲をどう教えるか?どうやって長い間モチベーションを保たせさせるか?」
正直なところ分かりません(笑)
分かっているのは才能とやり抜く力は違うことです。
私たちのデータがはっきり示す通り、才能があっても純粋に最後まで決めた事をやり抜けない人たちがたくさんいます。事実、データによればやり抜く力は才能の高さとは通常関係ない、むしろ反比例さえするのです。
具体的にやり抜く力を育てる効果的な方法はまだわかっていないようです。
しかし、才能とやり抜く力が関係ないことだけは分かっています。
つまり、誰にでも「やり抜く力」を育てられる可能性はある、ということですね。
これまで聞いた中で、子どものやり抜く力を育てるのに一番よいのは「成長思考」と呼ばれるものです。
スタンフォード大学のキャロル・ドウェックが見出したもので成長思考とは学習する能力は固定しておらず、努力によって変えられると信じることです。
ドウェック博士が示したのは、子どもたちが脳の機能や課題に対する脳の変化、成長について学ぶと、失敗したときにより辛抱できるようになることです。
失敗は永続的な状態でないと信じているからです。
確かに、私の場合なぜ継続できないのか、と考えると
✓ある程度知れたからそれでいいやと思ってしまう
✓できない、上手くいかないから諦める
ということが挙げられますが、取り組む事柄に対して「成長思考」があれば「もうひと頑張りしてみよう!」と思いますよね。
失敗してもそれをばねに努力し続けられる「成長思考」こそがやり抜く力に直結しています。
子どもたちのやり抜く力を高めるため私たち自身がやり抜かないといけないんです。
最後にアンジェラさんは、自分たちもやり抜かなくてはならない、という言葉で締めています。
「子どもがやり抜く力をつけること」を自分たちもやり抜かなければならないですが、それ以外でも「目標や夢について親がやり抜く姿を見せること」が子どもたちに影響を与えるのではないでしょうか。
気になる英語フレーズ
ここでは、スピーチに出てきた英語をいくつか紹介します。
Grit is passion and perseverance for very long-term goals
意味:やり抜く力は超長期目標に向けた情熱や忍耐力で、スタミナがあること
★Grit:やり抜く力
★Perseverance:忍耐力
Growth mindset is a great idea for building grit.
意味:やり抜く力を育てるのに成長思考が良い方法である。
★Growth mindset:成長思考
*mindset:ものの見方、価値観
*関連 self-esteem:自己肯定感, self-efficacy:自己効力感(自分は行動できると思う心)
みなさんは聞き取れましたか??
ひとこと
いかがでしたでしょうか。
「やり抜く力が成功のカギ」という考えについては、継続は力なりという言葉もある通り、目新しい考えではなかったかもしれません。
それでも、2000万回も再生されるほど「一生懸命取り組み続ければ成功する」ということを信じたい反面、「どうすればやり抜けるの?」と課題として認識している人が多いのかもしれません。
継続することは簡単なようで難しいですが、色んな事にチャレンジして、失敗し、「成長思考」を持てる分野こそ、自分に合った取り組むべき事柄なのかもしれませんね。
一方で頭では分かっているけど、気持ちや体が追い付かない・・・ということもあるかもしれません。
そんな時、私はTEDを見てやる気を出しています。(笑)
何かに諦めそうになったときに、このスピーチを思い出してもうひと頑張りできれば、と思います(`・ω・´)
こちらは今回のスピーカー、アンジェラ・リー・ダックワース氏の著書です。Gritについて更に知りたい、という方は是非ご参考ください^^
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