こんにちは、ウイルです。
雨の日が続いていますね。
九州南部が豪雨に見舞われているとのことで、これ以上被害が拡大しませんようにお祈り申し上げます。
さて、みなさんTEDをご存じでしょうか。
アメリカの非営利団体が配信している世界各国の知識人によるスピーチ動画のことです。一度は目にしたことがある人もいるかもしれません。
今回は、WordPress社の創業者であり、全社員が分散しているAutomattic社のCEOであるマット・マレンウェッグ(Matt Mullenweg)氏のスピーチを取り上げさせていただきます。
WordPressはオープンソースの人気ブログソフト(世界のWebサイトの1/4がWordPressで構成されている!)でご存じの方もいらっしゃると思います。Automattic社はWordPress.comの親会社のようですね。
世界一わかりやすいWordPress導入とサイト制作の教科書 [ 安藤篤史 ]
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WrodPressの創業者マット・マレンウェッグ氏と在宅勤務はどう関係しているの?
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、現在マット・マレンウェッグ氏がCEOを務めるAutomattic社では、世界各国で在宅勤務を導入しているようです。
規模がすごい、国境を越えまくっていますね。
今回のスピーチでは在宅勤務を導入するきっかけと秘訣を明かしてくれますので、経営者目線での導入事例として参考にしていただければと思います!
テーマ:「在宅勤務がビジネス上有利な理由」
スピーチ:マット・マレンウェッグさん
WordPress社の創業者で、全社員が分散しているAutomattic社のCEO
動画の時間:04:44
この記事ではスピーチの内容についてまとめましたので、是非参考にしてください。
内容
リモート業務のきっかけ
Automattic社の現状
Automattic社では800名の社員がいますが、住んでいる場所は様々で、世界の67か国に散らばっています。
一所に定住しない「ノマド」である社員
キャンピングカーで暮らしている社員
Airbnbを使って旅をしている社員
がいるようですが、Wi-Fiがちゃんと繋がりさえすればどこにいるかは気にされないというようです。
この働き方の背景と優位性
この分散的な形態はたまたまそうなったわけではなく、初めから意識して選択したことのようです。
マレンウェッグ氏がWordPressを立ち上げたとき、最初の20人の社員の多くは一度も会ったことがありませんでした。
ずっとネット上で一緒にやってきた人たちだったのです。
その形を続けたいと思った理由は簡単です。
・世界のどこで生活し働き目覚める眠る人だろうと雇うことができる
・その人たちは文化的に異なった考え方や異なる生活体験をもたらしてくれる
・仕事のやり方や作業環境について自主性を与えることができる
才能や知性というのは世界中に均等に分散していると思いますが、機会はそうではありません。
確かに、在宅勤務を導入することで世界中の優秀な人を雇用することができるようになり、文化的な異なった考え方をマーケティングやプロダクトにも生かせるようになりますね。 これが、WordPressが大きく成長した要因の一つかもしれません。
それでうまくいく会社はいいけど、そうもいかないところはどうすればよいでしょうか?
オフィスがすでにあるという場合に分散的な環境を作るためにできることを5つ紹介しています。
リモート業務の5つの極意
その1.すべてを記録すること
オフィス内であればキッチンや廊下で何かをその場で決めるのは簡単です。
でも一部の人が在宅勤務していてそういう会話に加われないと、決定に至った経緯が分からなくなります。どこにいてどんなことを考えたのか常に記録を残しておけば他の人がその先を引き継げるようになります。
これは、在宅勤務かどうかに限らず、大切なことだと思います。
その2.コミュニケーションをできるだけオンラインですること
すべてが公開され共有されていれば新人も速やかに学び取れます。
その3.良いツールを見つけること
日常的なコミュニケーションやテレビ会議、プロジェクト管理などに使えるアプリやサービスがたくさんあります。いまや仕事の仕方を変えているのはモノではなくコンピューター上で使うものです。共同作業を助けてくれるツールをいろいろ使ってみてうまくいくものを見つけましょう。
私の会社では、コロナウイルスの影響で在宅勤務が全社員を対象に導入されましたが、Office365のSkypeやTeamsを利用して、海外支店やお客様と会議をすることが一気に増えました。電話では限界がありますので、このようなツールが導入されていることは重要ですよね。
その4.生産的な対面時間を設けること
従来のオフィスでは年に48週は一緒にいて3,4週間だけ離れているという感じでしょう。私たちはこれを逆にして短時間で濃密な一緒の時間を設けています。
年に一度の大会合があって1週間全社員がともに過ごします。
半分は仕事 半分は遊びです。
ここでの主目的は人々の絆です。
分かれるときにはみんなの意識が合っていて同僚との間に深い結びつきができています。
これは珍しい取り組みですね。
多少意見が分かれるかもしれませんが、face to faceでのやり取りを完全には無くさないというのは、コミュニケーションの生産性を上げるためにも必要なのかもしれません。
その5.各自が自分に合った仕事環境を作れるよう柔軟性を持つこと
Automattic社ではコワーキングスペース手当がありコワーキングスペースのために使ったりコーヒーショップから追い出されないようコーヒーを買えるようにしています。
シアトルにいるグループなんかはその手当を集めて釣り桟橋に仕事場を借りています。
自宅オフィス手当もあります。
そのお金を使って良い椅子やディスプレーや机を買い各自が最も生産的に仕事できる環境を整えれます。
ご紹介した5つの方法をアレンジしてみんながハッピーな在宅勤務が導入されたらと思います。
気になる英語フレーズ
ここでは、スピーチに出てきた英語をいくつか紹介します。
I believe that talent and intelligence are equally distributed throughout the world.
意味:才能や知性というのは世界中に均等に分散していると思う
★talent and intelligence :才能や知性
★be distributed throughout:~全体に分布している
Help with day-to-day communication.
意味:日常的なコミュニケーションを手助けする
★day-to-day:日常的な
day-to-day shopping:日常の買い物
*類似表現*
day by day:日増しに
His condition is improving day by day.(彼の体調は日増しに良くなっている)
みなさんは聞き取れましたか??
ひとこと
私がこのスピーチで印象に残っていることは、「世界中の優秀な人を雇用することができる」ことです。
もちろん、通勤時間を削減できたり、仕事の環境を自分で変えれることも利点だと思いますが、世界中に視野を広げることが斬新でした。
コロナの影響で、在宅勤務を余儀なくされている会社も増えていると思いますが、ピンチをチャンスに変えて、在宅勤務の優位性を生かした取り組みになればと思います。
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